STEM 分野において、集団的利益に貢献できる優秀な人材を育成する

概要


2021年9月24日、クアッド参加国であるオーストラリア、インド、日本、米国は、次世代を担う科学者や技術者たちの連携を目的とする初の奨学金制度「クアッド・フェローシップ」を発表しました。慈善活動団体「Schmidt Futures」が、クアッド参加各国の学術、外交政策、民間部門のリーダーから成る非政府団体と協議しながら、フェローシッププログラムの運営・管理を行います。

このプログラムは、科学、技術、工学、数学(STEM)分野の修士または博士課程に在籍する米国、日本、オーストラリア、インドの優秀な学生100名のスポンサーとして、米国での研究を支援します。このフェローシップは、自国およびクアッド諸国間でイノベーションと官民学の各セクターのコラボレーションの促進に取り組む科学者・技術者のネットワークを構築するものです。当プログラムでは、各国のトップクラスの科学者、技術者、政治家を訪問する研修旅行と充実したプログラムを通じて、クアッド奨学生が互いの社会や文化について基本的な理解を深めます。

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特典


クアッド・フェローシップは、給付奨学金、異文化交流、人脈づくり、教育プログラムを独自の組み合わせで提供します。各クアッド奨学生に、1回限りの個人奨学金5万ドルを支給します。この奨学金は、授業料、研究費、会費、書籍代、生活費、関連学費(例:登録料、研究関連の出張費用)に使用できます。すべてのクアッド奨学生は、大学院課程の研究修了に関わる費用を賄うために、必要に応じて最大2万5,000ドルの助成金を追加申請する資格があります。

フェローシッププログラムには以下の3つの主要要素があります。

  • 事前プログラム:クアッド・フェローシップに選出された奨学生は、大学院の出願プロセス中、コホート内で繋がりを築くために提供される様々なバーチャルリソースやプログラムにアクセスできます。

  • 中核プログラム:8月から学年末まで、奨学生は現地での生活を体験した後、バーチャルプログラムの数々に参加して、STEM分野と社会との関わりに関するテーマの理解を深めます。

  • 同窓生プログラム:クアッド・フェローシッププログラムを卒業すると、奨学生はシニアフェローとして、コホートおよびクアッド諸国間のネットワークをサポートするリソースに生涯にわたってアクセスできます。

応募資格


応募者は、以下の資格を満たしている必要があります。

  • 応募時点で満18歳以上であること

  • オーストラリア、インド、日本、米国の市民(国民)または法定永住者であること

  • 2023年8月までにSTEM分野の学士号または同等の学位を取得していること

  • 学部課程で優秀な成績を収めたことを示す証明書があること

  • 応募者が現在、米国で修士課程または博士課程に在席している場合は、奨学生としての期間中(即ち2023年8月~2024年5月)に認定された教育プログラムに入学すれば応募可能

     

よくある質問


特典

  • 募集は2022年3月に始まります。クアッド奨学生の最初のコホートは2022年10月に告知され、バーチャルの事前プログラムが開始します。生活体験プログラムは2023年8月に開始します。奨学生は2023-2024年度から大学院で研究するための資金を受け取ります。

  • 給付奨学金

    各クアッド奨学生には、1回限りの奨学金5万ドルが支給されます。この奨学金は、授業料、研究費、会費、書籍代、生活費、関連学費(例:登録料、研究関連の出張費用)に使用できます。他のフェローシップや助成金との併給も可能です。さらに、米国行きの往復航空運賃も支給されます。

    すべてのクアッド奨学生は、大学院課程の研究修了に関わる費用を賄うために、必要に応じて最大2万5,000ドルの助成金を追加申請する資格があります。

    プログラムの特典

    金銭的支援に加えて、クアッド奨学生には、以下のような各種プログラムを利用する機会が設けられます。

    内定奨学生向け事前プログラム

    10月より、クアッド・フェロー奨学生には、バーチャルラーニングセッションやゲストスピーカーイベントなどの体系的バーチャルプログラムに参加していただきます。大学出願プロセスの進め方についてアドバイスを受けた後、クアッド・フェローが始まる前にクアッド各国で「壮行会」行事を行います。

    奨学生向け中核プログラム

    8月より、オーストラリア、インド、日本で数日間の現地での生活体験を開始します。クアッド奨学生は、STEM、政府、社会の優秀な頭脳が集結するバーチャルプログラム、個人に合わせたメンターシッププログラムを利用できるほか、クアッド参加国の主力分野に的を絞った個人または小グループでの体験やプロジェクトに参加する機会があります。

    卒業生向け同窓生プログラム

    クアッド・フェローシップの卒業生はシニアフェローとして、生涯にわたり発展的なグローバルネットワークの一員となります。このネットワークは、社会にポジティブな影響を与えることを目指してイノベーションと研究の推進に取り組む有能なエンジニア、数学者、科学者、技術者で構成されています。

    • クアッド・フェローシップは、STEM分野の学生向けに奨学金と教育の支援を行う最初の多国籍フェローシッププログラムです。

    • クアッド・フェローシッププログラムが特に重視する点は、科学技術を使用して社会に貢献できる能力の向上です。

    • クアッド・フェローシップの1人5万ドルの奨学金は、他の助成金や奨学金と併用可能であるため、奨学生はSTEM分野内での教育機会を最大活用できます。

    • クアッド・フェローシップはオーストラリア、インド、日本、米国の各政府間の日米豪印パートナーシップのイニシアチブです。4か国の政府の明示的な支援によって運営している教育奨学金プログラムは、他にありません。

    • ほとんどの交換プログラムは、2国間の文化交流の体験を推進するものですが、クアッド・フェローシップは4か国の異文化交流と体験の機会を提供しています。オーストラリア、インド、日本、米国から平等に募集し、奨学生に4か国の文化交流体験への参加を奨励しています。

    • 日米豪印の政府および企業パートナーによるサポートのおかげで、クアッド・フェローシップのプログラムは、STEM分野、政府、実業界の世界的リーダーと繋がるまたとない機会と、社会的影響力を奨学生たちに提供できます。

 

応募資格

  • 資格要件の詳細については、応募資格のセクションを参照してください。

  • はい。オーストラリア、インド、日本、米国の国民(市民)または法定永住者でさえあれば、応募できます。

  • はい。オーストラリア、インド、日本、米国の国民(市民)または法定永住者でさえあれば、応募できます。合格した場合は、この4か国の市民権または永住権を使用して、すべてのビザの申請要件に従う必要があります。

  • クアッド・フェローシップは、科学、技術、工学、数学(STEM)分野の修士号と博士号(PhD)を取得するための奨学金と研究資金を提供します。臨床医療の学位(看護学の医学博士や理学修士など)は奨学金の対象にはなりません。

  • クアッド・フェローシップは大学院でのSTEM分野(行動科学、生物科学、工学、コンピュータおよび情報科学、地球科学、数学、物理科学など)の研究を支援します。臨床医療分野は対象外です。

  • 2023年8月までに、以下のいずれかの分野で学士課程を修了または修了予定であれば、応募できます。行動科学、生物科学、コンピュータおよび情報科学、工学、地球科学、数学、物理科学。社会科学の学士号を持つ応募者は、2023-2024年度に対象STEM分野の学位課程に入学すれば、応募資格があります。

  • いいえ。医学の学位(MD、DO、PAを含む)、看護学の学位、臨床心理学の学位など、臨床医療の学位はクアッド・フェローシップの奨学金の対象外です。

  • はい。2023-2024年度中に、大学院または大学院研究科のフルタイム学生であれば、応募資格があります。

  • はい。対象となるSTEM分野の大学院課程に応募し、その他の資格要件を満たしていれば、クアッド・フェローシップの応募資格があります。選出された場合、クアッド・フェローシップが支援できるのは、STEMの学位に関連する授業料と諸費用のみです。

 

応募

  • 応募プロセスは次の3部構成になります。

    1. オンライン応募の場合は、エッセイ3つ、身上書、推薦状3通が必要です。推薦状のうち少なくとも2通は、応募者の学力を説明できる教授からもらう必要があります。残り1通は、職場関係者または他の学識経験者でも構いません。

    2. 応募者のSTEM分野における能力を評価するための専門家による審査

    3. STEMと社会との関わりに対する関心、異文化の橋渡しとなる資質、成果志向などを評価するための最終パネル面接

    選考結果は、2022年10月または11月に発表されます。

    応募プロセスと必要な応募書類の詳細については、「必要な応募書類」を参照してください。

  • 応募者はオンライン応募フォームを送信する前に、エッセイと応募書類を準備することをお勧めします。応募者は書類を応募プラットフォームにアップロードする機会があります。エッセイの質問には、応募受付が開始するとアクセスできるようになります。推薦者に早めに連絡して、推薦状を書く時間を十分に取れるようにしてください。詳細については、「必要な応募書類」セクションを参照してください。

  • 面接はZoomを使用してバーチャルで実施されます。通知と連絡はEメールのみで行われます。

  • 応募書類は、STEM分野の専門知識を持つクアッド各国の多様な審査員で構成される選考委員会によって包括的に評価されます。私たちは以下の資質がある候補者を求めています。

    STEM分野の優秀な成績:応募者は、優秀な成績と独創的な研究を通してSTEM分野での実力を証明する必要があります。

    科学、社会、政策の関わりに対する情熱:応募者は、科学だけでなく、これらの分野が社会や公共政策に及ぼす影響についても関心と関わりを持っていることを示す必要があります。これは、これまでに取り組んだ研究、インターンシップの経験、これまで励んできた専門分野や学業に関する指標によって証明できます。

    異文化の橋渡しとなる力:応募者は、文化、社会経済、経歴が異なる個人同士の繋がりを築くことに関心と能力を示す必要があります。

    成果志向:応募者は、過去に学業、専門分野、課外プロジェクトなどで目に見える優れた成果を生み出した実績があることを証明する必要があります。

  • クアッド・フェローシップでは包括的な審査プロセスを使用して、応募者をその枠内で評価します。優秀な学業成績は重要な選考基準ですが、成績証明書だけに頼って決定を下すことはありません。エッセイ、推薦状、候補者の履歴書など、すべての要素を考慮に入れて評価します。

  • 応募書類には、応募者の学力について説明できる教授からの推薦状が少なくとも2通必要です。3通目の推薦状は仕事関係者または他の学識経験者でも構いません。

  • はい。ただし、評価の対象となるのは4通までです。必要な3通以外に推薦状を追加で提出する場合、推薦者は他の推薦者が評価できないような学業や仕事での実績について言及する必要があります。

 

全般

  • クアッド・フェローシップはビザやパスポートのスポンサー(保証人)にはなれません。ビザ支援プログラムについて早急に大学に問い合わせることをお勧めします。

    選出された学生は、米国への入国に際し、クアッド・フェローシップを受けるための学生ビザの取得を阻むような法的問題があってはなりません。何らかの理由でビザを取得できない場合は、クアッド・フェローシップを受けられなくなります。

  • クアッド・フェローシップは、受け入れた奨学生のパートナーや扶養家族には金銭的支援を提供していません。

  • 応募書類とプログラムは英語で提供されます。

  • クアッド・フェローシップの構成とタイムラインにより、編入生は応募できません。

  • フェローとしての期間中に応募の資格対象である修士/博士課程に入学する予定であれば、その後も再応募できます。前回の応募から変わった点(学業面、私的面、仕事面など)を明記することをお勧めします。

  • 応募が多いため、個別のフィードバックは提供できませんが、資格が引き続き有効であれば、再応募をお勧めします。

  • フェローシップは、501(c)(3)の民間財団、The Eric and Wendy Schmidt Fund for Strategic Innovationの教育活動で、エリック・シュミットとウェンディ・シュミットの慈善活動であるSchmidt Futuresがオーストラリア、インド、日本、米国の各政府と連携して管理・運営しています。クアッド・フェローシップの資金は、The Eric and Wendy Schmidt Fund for Strategic Innovationが全額出資している有限会社、Quad Fellowship LLCが管理と支払を行います。

企業スポンサー


クアッド・フェローシップは、イノベーションと技術進歩の推進において実績を持つ、業界トップの企業スポンサーグループによってサポートされています。